武蔵野大学 MUSASHINO UNIVERSITY 通信教育部

印刷する

コロナ(COVID-19パンデミック)× 学び

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行を受け、大学教育の変化や、不透明な時代への向き合い方などについて、先生方に聞いてみました。

コロナ(COVID-19パンデミック)× 通信教育

通信教育部長
本多 勇  先生

研究キーワード:社会福祉学 / ソーシャルワーク / 高齢者介護 / 高齢者福祉 / 社会福祉運営管理 / 虐待 / 身体拘束
研究分野:人文・社会 / 社会福祉学

コロナ(COVID-19パンデミック)前後で大学教育に変化はありましたか?

2020年は、本学含め通学制の大学では、春から登校禁止の措置が取られ、オンライン授業を中心とした遠隔授業が展開されました。秋学期も一部科目や学部交代制等で対面授業の機会も拡がりましたが、オンライン授業やオンデマンド型授業も継続されました。大学教育自体が、「通信教育」化した年といえます。 通信教育部では、スクーリング授業がオンライン双方向型授業やオンデマンド型授業に変更しましたが、その他の印刷教材授業(テストやレポート)は通常通りで進められました。通信教育部の学生の学修スタイルには大きな変更はなかったようです。

不透明な時代への向き合い方を、通信教育課程のお立場から教えてください。

今後もCOVID-19の社会に与える大きな影響はしばらく続くと予想されます。ライフスタイルの変更だけでなく、経済的事情の変化のある方もいらっしゃると思います。

通信教育での学びは、自学自習を中心に進められます。ステイホームの機会が多くなる時期には最適かもしれません。学費も(通学制に較べて)ずいぶんリーズナブルな設定だと思います。

武蔵野大学通信教育部では、心理学、仏教学、社会福祉学、看護学、教育学を各専攻専修で学びます。対人支援に関わる領域が中心です。このような時代だからこそ人との関わり、人への支援・教育について学びを深めていただければと思います。

メッセージ

「いつでも、どこでも」学べる通信教育部。20歳前後から70代を超える方まで、多くの人が学んでいます。お待ちしています。

メニューへ


コロナ(COVID-19パンデミック)× 心理学

野口 普子  先生

研究キーワード:健康行動 / 魚油 / 食習慣 / 臨床研究 / 認知的評価 / 外傷後ストレス障害
研究分野:人文・社会 / 臨床心理学

松野 航大  先生

研究キーワード:認知行動療法 / 家族心理学 / 産業カウンセリング
研究分野:
人文・社会 / 臨床心理学

川島 哲  先生

研究キーワード:教室談話分析
研究分野:人文・社会 / 教育心理学

心理学専攻の授業はどのように行われますか?

レポートとテスト形式の科目は、これまで通り実施しています。スクーリング(対面授業)は、オンラインか動画配信の形で行っています。演習の授業は、COVID-19の影響に鑑みて実施を検討しています。

自粛生活が続いて、イライラしたり、不安になったり、夜眠れなかったりします。何か対処方法はありますか?

そんな時は呼吸法でリラックスしてみましょう!1・2・3・4と数えながらゆっくり息を吸って、5で一瞬だけ息を止めて、6・7・8・9・10・11・12・・・とゆっくり息を吐くことを2~3分繰り返してみましょう。心と身体が少し楽になると思います!

日中、自宅で家族と一緒にいる時間が増えて居心地が悪いです。ケンカも増えました。どうしたらいいでしょうか?

家族は互いに影響を与え合っているので、悪い方にも良い方にも自分が変化すると相手もあわせて変化します。ですので、まずは自分からコミュニケーションの仕方をちょっとでいいのでポジティブな方向に変化させてみましょう。つまり「ありがとう」の言葉や「相手を褒める」・「労う」といった言葉を、意図的で構わないので日常会話の中で増やしてみましょう。一方、非難、侮辱、自己防衛、拒絶のようなコミュニケーションは危険因子と言われていますので避けた方がいいでしょう。

メニューへ


コロナ(COVID-19パンデミック)× 仏教学

前田 壽雄  先生

研究分野:人文・社会 / 中国哲学、印度哲学、仏教学 / 真宗学

コロナ禍の中で、仏教から何を学ぶことができるのですか?

すべてのものの真実のすがたを明らかにする「智慧」を知ることで、苦しみ悩む者と共に「慈悲」の心をもって人生を歩もうとする生き方を学ぶことができます。

仏教では、コロナ禍を生きる私たちをどのように考えますか?

新型コロナウィルス感染者と自分との間に線を引くことで、相手を邪魔な存在として攻撃、排除するような風潮があったり、誤解や偏見に基づく差別が生じたりもしています。私たちの根源に潜む自己中心性に思いをいたすことです。

このような自己中心的な生き方をしてしまう者を、私も含めて、あらゆる煩悩を身にそなえた「凡夫(ぼんぶ)」であるととらえます。

この私が凡夫であるという指摘は、私自身のみが気づける言葉ではありません。煩悩に満ちている私の本性を、仏さまがご覧になられ、はじめから見通されているからです。「凡夫」とは、仏さまからこの私を言い当てた言葉なのです。

メニューへ


コロナ(COVID-19パンデミック)× 社会福祉学

前廣 美保  先生

研究キーワード:Social Work / 現場実習 / 家族福祉 / 相談援助 / ソーシャルワーク / 障害児・者 / 子育て / 女性 / しあわせ
研究分野:人文・社会 / 社会福祉学

本多 勇  先生

研究キーワード:社会福祉学 / ソーシャルワーク / 高齢者介護 / 高齢者福祉 / 社会福祉運営管理 / 虐待 / 身体拘束
研究分野:人文・社会 / 社会福祉学

社会福祉専攻の授業はどのように行われていますか?

社会福祉専攻の必修科目の多くはテスト形式の科目です。テストやレポート形式の科目はこれまで通り実施しています。
2020年度の「演習」科目のスクーリングは、オンラインで行いました。2021年度は対面形式で行えるか検討しています。
2020年度の「実習」科目は、実習受入れ施設のご協力の上で現場実習を行いました。一部オンラインの代替プログラムも行いました。2021年度も同様の方法で準備中です。

不透明な時代への向き合い方を、社会福祉・ソーシャルワークの立場から教えてください。

社会福祉の仕事は、距離を保つことが難しいエッセンシャルワーカーです。

障害を持っていたり、貧困に苦しんでいたり、加齢によって一人で暮らすことが難しい状況にあったりする方々へのサービス提供は、感染症対策をとりつつも、通常通り行われることが大切です。もとより弱い立場にある方々に対して、支援者側が過剰な不安や恐れを伝えることなく、穏やかな気持ちで、人と人とのつながりを保ち続ける仕事の在り方を探し続けてゆくことが求められます。

震災などの被害と同様に、日ごろから隠されていた困難が、「感染症」というリトマス紙であぶりだされていると考えれば、「助けて」と声をあげられない方々に気持ちを向けて、行動を起こすことができるチャンスともいえます。路上生活者への食事提供や相談支援活動の需要が増えています。行政と政治の動きにも関心を持ちましょう。自粛生活中に自宅近隣で過ごすことが多くなったのであれば、ご近所さんと話す機会を増やしてみるのも良いきっかけです。個人の新しい関わりが生まれることで地域の暮らしが良くなります。

メッセージ

社会福祉士という国家資格取得はひとつのきっかけでしかありません。ソーシャルワークマインドを持つ方々が、1人でも多く地域社会での暮らしを良くしたいと考え、行動・実践してくれることを期待しています。ぜひ、一緒に学んで、仲間とのつながりを作っていきませんか。

メニューへ


コロナ(COVID-19パンデミック)× 看護学

菊地 ひとみ  先生

研究キーワード:臨床実践の記述的研究 / 現象学的研究
研究分野:ライフサイエンス / 臨床看護学

コロナ前後で看護学コースの学びに変化はありましたか?

看護学コースで学ぶ学生の多くは、働きながら学位の取得を目指しています。新型コロナウイルス感染症者への看護や介護に従事している方もおります。

スクーリングでは、感染拡大を防止するために面会が制限される中でどのような「家族看護」ができるかをテーマに演習を行いました。学生からタブレットや電話を用いて、患者と家族とをつなぐ工夫など多くの報告がありました。

学生同士の情報交換によって、家族が対面できない状況での介護や看護について考える機会となりました。

メッセージ

2020年は、保健・医療・介護の現場が今までになくクローズアップされました。新型コロナウイルス感染症への対応は、多くの業務が増えて煩雑で困難な状況だったことでしょう。授業をとおして、どのような状況でも、人々に寄り添い、目の前にいる一人ひとりのためにできることを実践していく看護の姿勢がゆるぎないことを確認でき、看護職を誇りに感じることができました。

これからも看護学コースでの学習を通し、看護について探求していきましょう。

メニューへ


コロナ(COVID-19パンデミック)× 教育学

山崎 淳  先生

研究キーワード:学級経営 学校経営 教職論 初等国語科指導法
研究分野:人文・社会 / 教科教育学、初等中等教育学 / 初等国語科教育学

コロナ(COVID-19パンデミック)前後で学校教育に変化はありましたか?

2020年度から、小学校・中学校・高等学校等で「主体的・対話的で深い学び」を目指す新しい教育課程がスタートしていますが、その矢先に新型コロナウイルス感染症が拡大し、対話的な学びが難しくなっています。また、オンライン授業の必要性が高まり、これまでの授業の見直しが求められています。そうした中で、児童・生徒等の望ましい人間関係をどう培っていくかなど、学校の存在意義も問われていると思います。

不透明な時代への向き合い方を、教育学のお立場から教えてください。

教育は子どもたちの未来を創っていく営みです。これまでの知識を獲得するための教育から自分の道を切り開いていく力を付けるための教育に転換することが求められています。自分で課題を見つけ、解決する力を身に付けるためには、様々な学び方を経験し、他との対話を通して最適解にたどり着く力を付けることが重要だと思います。

メッセージ

武蔵野大学通信教育部・教育学部では、他と協調しながら自ら学ぶ人をお待ちしています。

メニューへ