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研究科・専攻紹介

環境学研究科 講義概要

共通科目(1年次必修)

環境アジェンダ研究

地球環境問題に関する国際的共通認識から、持続可能な開発という理念の哲学的側面と倫理的側面について解説、「持続可能な開発」概念をエコロジーの諸論考 から再検討する。次に気候変動等、地球環境問題に対する現状を理解するための科学的知見を解説し、国際協調の動き、アジェンダ及び行動段階でのマルチセク ターアプローチの重要性、地球規模での持続可能な社会(あるいは低炭素社会)の構築が地域の社会的・文化的そして自然環境特性と不可分であることを解説す る。その後、地域社会や企業の取組み、個人の責務、環境啓発など具体的施策の事例を参考にしながら、持続可能な社会とは新たな社会システムの構築までを含 んだ姿であることを学び、環境マネジメントにおいて常により深いエコロジーを視野に入れることの重要性を学ぶ。

環境経営論

講義では、環境経営の考え方やその成り立ちを概観したのち、気候変動問題という具体的な環境問題を事例としてそれに対応するための環境経営を考え る。その前提として、気候変動や環境と経済との関係、京都議定書などについての知識を深める。次いで、先進諸国の気候変動政策とそれに対応する企業行動を 概観する。さらに、日本企業の温室効果ガス削減対策についての現状を理解し、今後期待される環境政策と環境経営の方向性について考察する。

環境学演習

  1. 我が国や世界における環境問題の全体像を把握する。
  2. 地球温暖化問題や廃棄物問題などについて、現象を診るための経済的、社会的・公共的、倫理的な視点を確立する。
  3. 地球温暖化対応や循環型社会づくりのための法制度や施策について、拠り所となる原理原則、経済主体の意思決定に作用するインセンティブの内容、及び施策の効果と費用などの視点から的確に分析、評価することができる力をつける。
  4. スクーリングでは、発表や討論を通じて、論理力やコミュニケーション力を磨く。
  5. 以上を通じて、大学院の専門教育を受けるにあたって不可欠な「環境に対する視座」を各人それぞれが確立する

地域環境マネジメント科目(選択科目)

都市気候対策論

まず、都市気候の特徴と都市におけるエネルギー消費の実態、量的把握の方法を学ぶ。つぎに都市の立地条件と自然環境の特徴を、主に気象因子から理解する。 各都市における地域環境対策、気候・気象学分野と地域都市政策、あるいは環境モデル都市を事例にハードとソフト対策からケース・スタディの可能性を検討す る。これらの知見から地域社会における自然共生的な環境負荷低減策を検討する。

都市環境心理学

当該学問領域の主要な論文誌から厳選した都市環境を主題とした論文等に対する批判的レビューを端緒にした討論を通して、現代の環境心理学の可能性と限界を 知る。さらに、環境心理学において適用事例が多い環境評価手法を系統的に理解した上で、代表的な環境評価手法を用いたワークショップ実習を通して応用実践 力を獲得する。

地域環境政策論

環境政策は、一般的に地域の公害問題等の発生に対する地元の対応から始まったという経緯がある。本講義では、その歴史的な経緯を踏まえつつ、主だった地域 環境政策について概観し、国との関係や地方の役割等について解説する。また、地元の環境問題や気候変動問題に関わる問題を再認識し、その解決に地域環境政 策がどのように資するかその現状と課題について考える。 受講者の関心のある地域の環境問題を実際に調べ、それらに対して受講者自身がどのように地域環境政策に参画していくべきかを考える。

環境コミュニケーション論

人と環境との関わりには、生活価値観、環境リスクの認知、環境意識・態度、環境行動の実践、さらには環境リテラシーなどの側面があるが、企業や地域社会に おける環境マネジメントの実践を円滑に進めるためには、このような環境の人間的側面を十分に理解し、その状況に応じたアプローチが必要である。また、さら にその実践を深めるためには、アプローチに対するフィードバックやアプローチの効果検証なども必要となる。このアプローチの1つが「コミュニケーション」 である。 この授業では、「環境」を生活の中の「リスク」として、「環境コミュニケーション」を「リスク・コミュニケーション」の一部として捉え、環境マネジメント の実践に向け、環境コミュニケーションの手法とともに、現在行われている様々な事例について学習する。

システム・ダイナミックス論

環境問題は従来の公害問題とは異なり、原因と結果という線型的因果関係ではとらえられない。改善のためには、因果関係のモデルにフィードバックや関連する 要素が影響を与えるという発想が重要である。しかし、モデルを構築しても、その結果は複雑で通常の解析的予測を越えることがほとんどである.このようなシ ステムのダイナミックスを理解するにはコンピュータによるシミュレーションが有効である。また、この思考方法は複雑化した環境問題の改善を提案する人材に とって有効である。

環境経営科目(選択科目)

CSR論

地球環境問題の社会的特異性と、CSR活動における「環境」分野を理解し、その上でCSRの全体像と問題点を整理する。CSRビジョン策定から戦術・アク ションまで事例を通じてそのプランニングを把握し、さらに生活者の「信頼」や「新しい価値観」、また社会的なニーズに応えるべく「新しい環境/CSR活動 マネジメント」の在り方を考える。その際、コミュニケーションを意識し、結果として生活者・社会と企業がwin-win-winの関係を構築できるような 仕組みを設計できるセンスを身につける。

環境マネジメントシステム論

EMSの基本であるISO14001規格と付随する14000シリーズの規格を学ぶ。日本ではISO14001以外のEMSが存在するので、それぞれの特 徴を学ぶ。EMS構築で重要な環境側面、環境影響評価に、多くの組織で導入している積み上げ方式ではなく経営と環境リスクの観点からの手法を取り入れる。 仮想組織を想定し、ISO14001に基づいたEMS構築を行い、実践的な力をつける。

環境対策研究

最初に、テキストの気候変動対策を読み込み、環境対策の進め方について学習し、設定された課題をレポートにまとめ、提出する。後半は環境省、経済産業省の 関連ホームページ等から自分が興味ある特定環境対策事例を三つ選択し、調査研究を行う。その中から一つをレポートにまとめ、提出する。

ライフサイクルアセスメント論

主にライフサイクルインベントリ分析、ライフサイクル影響評価について扱い、LCA関連論文の検討も行う。

環境会計論

環境会計は、企業という公的なかかわりを持つ事業体が、環境に関する社会的責任を果たしつつ、環境保全の活動を効果的・効率的に推進するため、環境負荷削 減に関わる費用と効果を可能な限り定量的(貨幣単位または物量単位)に把握し、企業内部管理に資するとともに、外部へ伝達する仕組みであり、環境活動と経 済活動を連係する環境経営手法として重要な役割を担う。まず、環境会計の全体像を把握するために、環境省のガイドライン、環境会計の二つの機能(外部機能 と内部機能)について理解し、先進的企業の環境報告書やCSR報告書における具体的記載事例などを知る。さらに、環境管理会計、マテリアルフローコスト会 計、ライフサイクルコスティング、CSR会計、環境効率、環境税、排出権取引、国際標準化の動向等を学ぶ。

省資源・省エネルギー論

資源・エネルギー消費の現状、エネルギーの特性、利用技術、エネルギー利用にともなう環境問題などについて学習することを通して、省資源・省エネルギーの見方・考え方を養い、持続可能な社会について具体的な形を描くことを試みる。

エコプロダクツ科目(選択科目)

環境化学物質論

化学物質の有害性や危険性、測定手法と環境動態、浄化技術について講義をし、環境対策への理解と活用方法の能力を養います。さらにリスク評価やリスク管理をおこなうためのより適切な情報の入手方法、評価方法の習得を目指します。

環境材料工学

「材料は使われてこそ材料」である。我々が直接、間接に使う製品は多様な材料で構成されている。製品に対して材料を適切に使うためには材料特性と十分に理 解するとともに、環境、安全など、人、自然、社会との関わりも配慮しなければならない。この講義では、消費生活における環境負荷等を踏まえて、環境や安全 との関わりを考慮しつつ、適切な材料を選択し、使うためのヒントが獲得できるようになることを目指す。全15回の授業のうち、第1回からテーマごとにテキ ストを読み込んで学習し、その都度要求される課題をレポートにまとめ、提出する。

環境デザイン論

関連するテーマに対応する3タームから構成される。第1タームは「メディア」、第2タームは「生物」をキーワードとした環境デザインの作品事例から、環境 デザインの可能性を考える。このメディアと生物、すなわち情報技術と生命科学は昨今の科学研究の鍵でもあり、環境デザインの関連領域として意義深い。この 両タームに、レポートを課す。第3タームで、先駆的かつ実践的な活動をする作家らの活動を学んだ上で、単位認定のための最終レポートに取り組む。

環境配慮設計・プロセス論

環境経営手法の一つである環境配慮設計の考え方を理解した上で戦略的な環境経営へのアプローチを理解する。各論では、環境配慮設計に必要な各種手法と企業での取組事例について解説を行う。受講者の理解を深めるためレポートを求める。

地域活性化デザイン論

地域活性化デザインの理論編、地域活性化デザイン実践編の2部で構成する。理論編は、地域の現状と地域資源の発掘と再評価、住民・企業・大学など地域の多 様な主体の連携、戦略づくり、PDCAのマネジメントサイクルについて検討する。実践編は、都市の再生、地方の再生、観光と環境、特産品、地域ブランド、 都市と地方の交流などを取り上げる。

資源循環・リサイクル論

  • 世界・日本の資源の現状と将来予測データ並びに過去の文明崩壊の状況等を基に持続可能な社会構築の課題について考える。
  • 持続可能な社会構築に関する基本的な考え方を理解するとともに、各人が設定した社会を持続可能な社会とする重要な仕組みについて考える。
  • 更に、日本の資源循環に関する循環型社会形成推進基本法(関連の各種リサイクル法を含め)と廃棄物処理について重要な廃棄物の処理及び清掃に関する法律の内容についても理解をする。

特定課題研究演習(2年次必修)

学習者は指定された3つのテーマの中から1つを選択して研究し成果を発表する。企業、自治体等の事業所レベルにおける環境改善・低炭素化のための諸 課題、あるいは地域社会における環境改善・低炭素化のための諸課題について、環境マネジメントの手法や地域特有の地理的・人的、社会的条件を事例調査や フィールド調査によって、持続可能性の観点から解決策をまとめるものとする。

  1. 都市環境・地域環境における環境負荷低減のための地域社会特性や自然環境特性に応じたハード及びソフト対策について
  2. 事業所における環境マネジメントシステムの構想、構築、戦略システムとしての利用、新たな環境マネジメント手法等開発について
  3. 企業の製造部門等における環境負荷の定量化・軽減策及びエコプロダクツ、そこから派生するビジネスモデルの創出について

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