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研究科・専攻紹介

仏教学研究科 講義概要

人間学・仏教系科目

人間学特講義

近代の科学的思考法がもたらした人間観の本質を明らかにし、その問題点を明らかにすることを通して、ヒューマニズムを超える人間観の構築を指向する視点の 獲得を目標に、スクーリングでは学生同士の討論や研究発表などを行う。特に、ポストモダンを意識し、東洋的、仏教的人間観を視野に考察するよう指導する。

仏教史特講

インドに発祥した仏教はアジア各地に伝播し、各地域において独自の展開を遂げた。中央アジア・中国・朝鮮半島・日本へと伝えられた北伝仏教の系譜、一方ではインドから東南アジアに伝えられた南伝仏教の系譜とがあり、その他、チベット・モンゴルにも伝えられた。 本授業ではこれら2500年に及ぶ仏教の歴史を概観するとともに、仏教の多様性のよって来たる所以を学ぶ。

仏教学特論

本科目では仏教の代表的な教義の概要を解説する。原始仏典の苦・無常・無我や四諦説なとの基礎的な教義、部派仏典の『倶舎論』なと に見られるアビダルマ関連の諸知識と思考法、そして大乗の諸仏典か ら空や唯識など学派形成の基盤となった諸思想や、如来蔵思想など東アジア仏教に大きな影響を与えた思想等を学ぶ。また、仏教を社会的存在として捉える場合、教義体系のみならず、僧団を律してきた戒律も重要であることから、戒律文献の検討も行う。

人間倫理特論

他者とともに社会を構築して生きる個人の諸問題を考えるうえで重要な、(1)死生の問題、(2)他者問題について、諸立場について一定の理解をうるとともに、問題に向かう基本的姿勢を培うことを目指す。具体的事例として、(3)仏教思想においてこの問題がいかに捉えられるかを、他の宗教や思想と比較しつつ理解する。

ターミナルケア特論

ケアの基本は、ケア対象者を1人のかけがえのない人間として捉え、ケア対象者と全人格的に向き合うことにある。特にターミナルケアの現場では、その本質的な実践が求められる。本講では、そうしたケアの基本を徹底的に身につけると同時に、実際のターミナルケアの現場で直面する諸問題についての洞察を深め、ターミナルケア提供者に求められる総合的な能力の育成を目的とする。

現代仏教特殊研究

仏教が現代社会の直面する諸課題にいかに応答することができるのか、という観点から、前期には、仏教者の様々な取り組みや、社会資本としての寺院の取り組みや運営事例などを講義形式で紹介する。後期には、当該テーマに関連する専門家や実務家をゲスト講師に招き、前期での学びをより具体的、実践的なものにする。

仏教・思想系科目

インド思想特講

古代のバラモン教、バラモン教と土着宗教が融合したヒンドゥー教、そして、ひとつの解釈学として成立した六派哲学を中心に、インド思想を歴史に沿って解説 する。さらに、インド思想における人生観・人間観・死生観などを原典に基づいて紹介する。インドにおける知の在り方と思惟方法、インドの人生観・人間観・ 死生観について学び、インド思想の現代的意義や有効性などについて考察することをめざす。

中国思想特講

中国の根幹思想である儒教の経典五経の一つである『春秋』、その解釈書には『左伝』『公羊伝』『穀梁伝』のいわゆる春秋三伝があり、これを読み比べてそれ ぞれの特質を考察し、儒教の雛形となった先秦時代の思想の一斑を理解する。春秋三伝のうち、『左氏伝』は史実の記述を主体にするが、『公羊伝』と『穀梁 伝』は『春秋』の解釈学としての特徴を強く持っており、『春秋』の一字一句の意味を問題にした問答対の形式をとる。そのために把握しにくい部分が多いの で、特に『公羊伝』と『穀梁伝』の特質について見ていく。

インド仏教特講

古代インドに誕生した仏教は、アジア全域に伝播し、各地に固有の神々や宗教と融合しながらあらたな世界をつくりあげていった。本講義では、3000年前の 古代インドのヴェーダの宗教を背景としながら、仏教がいかにして誕生したか、その思想史をたどる。具体的には、ヴェーダからウパニシャッドまでの思想を追 い、さらに在俗司祭と出家者の異なった価値領域を考慮にいれて古代インドの世界観を明かし、それにたいしてブッダが説いた無常、無我の思想の意義や、その 社会的な態度が思想といかにかかわるかを探求し、それが大乗仏教にいかに継承され、表現されなおしたかを考察する。

インド語仏教文献講読

本科目では、パーリ語とサンスクリット語の文法の基礎知識を伝授し、さらに、パーリ語とサンスクリット語の基礎的な仏教文献を読解する力を養うために、一部、演習形式の授業を行なう。本科目は二人の教員で担当する予定であり、前期においてパーリ語文法の基礎知識の教授とパーリ語仏典の講読を、後期においてサンスクリット語文法の基礎知識の教授とサンスクリット語仏典の講読を行なう予定である。

中国仏教特講

インドからもたらされた仏教の思想が中国に本格的に根を下ろし、中国的な仏教思想として成立してくるのは隋唐代以降である。本講義では、隋唐代に広く読ま れた仏教文献、あるいは隋唐代に成立した仏教文献の中から重要なものを取り上げて講読し、中国仏教の普遍的特質と各宗派の思想の独自性を明らかにしてい く。『華厳五教章』、『摩訶止観』、『三論玄義』、『大乗起信論』、『大乗義章』、『対根起行法』などを取り上げる予定である。

近代仏教特講

本科目は、近代日本(特に明治、大正、昭和前期)の仏教の歴史と、当該期の主要な仏教者の思想を講義形式で教授するものである。また、大学院科目においてこれまで正面から取り上げる機会の少なかった、学祖・高楠順次郎の生涯と思想についても本科目の中で教授する。

浄土教特講

浄土教は、インドから東アジアに伝達された大乗仏教の中で最も大きな流れの一つである。授業では、先ず『無量寿経』、『観無量寿経』及び『阿弥陀経』とい う「浄土三部経」を講読し、浄土教の基本的概念と世界観を身に付ける。次に、その後の中国、韓国及び日本における教義と実践に関する発展を考察する。最後 には、キリスト教との比較や「アジャセ・コンプレクス」という心理学の接点という視点より、浄土教の現代宗教としての適切性を考慮することにする。

真宗概論

浄土教の歴史の中でひときわ光彩を放っている善導の教えについて、彼の「観無量寿経」の理解をとおしてその特質を学んでいく。 はじめに「観無量寿経」そのものの内容を考えていくことからはじめたい。特に王舎城の悲劇、そこにみられる人間の姿、釈尊と韋提希の対話などをとおして「宗教的な生」について述べていきたい。また、浄土教の中心的な思想である阿弥陀仏、浄土、さらに秦、念仏についてあるいは善導の譬喩によって、また、ことばをとおして共に考えていき、最後に浄土の教えが現代にどのような意義を担うかについて講じていく予定である。

真宗史

本科目では、浄土真宗を開いた親鸞の生涯と、その後の本願寺教団の辿った歩みについて、日本史の流れを踏まえつつ解説する。特に,親鸞の思想や生き方の意味を歴史の中に位置づけて捉えるために、親鸞以前の浄土教や日本仏教全般の流れについても適宜、紹介する。また、親鸞以後の浄土真宗の展開についても、同時代の社会や仏教界の動きと関連付けて理解することが重要であるため、日本史や仏教史の知見を常に参照しながら、多角的な視点から浄土真宗の歴所を理解できるように指導する。

浄土教理史[隔年開講]

インドに浄土経典編慕という形をとって成立した浄土教が、中国・日本とどのような過程を経て展開・熟成していったのか、跡づけていきたい。
はじめに釈尊と阿弥陀仏の関係について語ってみたい。釈尊は分かるが阿弥陀仏というと途端に分からなくなるという話を聞くからである。
続いて浄土三部経の成立とその内容について述べていく。その中で、光明の思想、聞の思想などについて詳細に考えていきたい。 中国に入ると、曇鸞・道綽・善導という高僧によって浄土の思想が一般の民衆に広まっていく。その特徴はどこにあるのか、著述をとおしてみていきたい。
また、日本の源信・法然にみられる展開にも注目すべきものがある。浄土教の歴史を辿ってその本質的な内容を明らかにしていく

真宗学特講[隔年開講]

親鸞の生涯の中から、当時の中世の歴史状況を学び、親鸞の信仰思想について、その思想を学ぶ。親鸞の生涯がそのまま思想を表明していることに留意し、親鸞思想の3大特質について深く考究する。さらに、親鸞思想が現代においていかなる意味を持つかということについて学び、日本の中世の特質の理解と中世における宗教思想について把握することをめざす。

仏教文化特講

本講義では仏教を信仰および実践が表現化された具体的な形としての儀礼および美術の側面から学び、仏教を教理的・思想的視点のみから捉えるのではなく、多角度から理解することを目標とする。具体的な学習内容は以下の通りである。

種村隆元

【儀礼】ここではインド密教の儀礼に焦点をしぼり、11世紀から12世紀に著された総合的儀礼マニュアル(例:アバヤーカラグプタ作『金剛鬘』)などを題材に、いくつかの儀礼を取り上げ、儀礼の内容、儀礼と教理との関連、儀礼の背後に見られる宗教的社会的背景について考察をすすめていくことにしたい。

下野玲子

【美術】平安時代後期の貴族・大江親通が著した『七大寺日記』は、南都(奈良)の東大寺をはじめとする主要寺院の堂宇や安置仏像に関する基本史料の一つである。その記述を読んで内容を理解し、中から数点の美術を取り上げて経典その他の文献または図像を補助的に用い、日本の仏教美術史研究における基礎的な資料の取り扱い方と方法論を学ぶ。

特定課題研究演習(2年次必修)

指定課題の中から1つ選択し、さらにそれらの課題を絞り込んだ指定テーマを、文献に基づき研究し、成果を論文としてまとめ、発表する。2か月に1度の面接、及びメールで随時研究指導を行います。研究とその方法の修得を通して、仏教の歴史・教義や現代的意義、人間を取り巻く社会における様々な課題や自己存在の問題について探求・発見することを目的とします。

仏教学専攻

  1. 仏教における人間観
  2. 仏教史における諸問題
  3. 現代社会の諸問題と仏教

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